ばけらった漫遊記(10)~Baci di Alassio~
今日は久々に「漫遊記」をお届けしたいと思います(もうちょっと続きます。いつまでもしつこくてゴメンナサイ!)。今回はイタリアのお菓子についてです。
イタリアでよく見かけるお菓子にバーチ・ディ・ダーマ(Baci di Dama)という焼き菓子があります。池田律子さんの「イタリアのおいしい旅」という本によると,このお菓子は今から150年ほど前にピエモンテ州南部のトルトーナ(Tortona)という町で誕生したとのこと。バーチ・ディ・ダーマ(Baci di Dama)とは「貴婦人のキス」という意味。とってもエレガントな名前ですね。名前の由来としては「若い菓子職人が身分違いのレディとのbacio(キス)を想像して作った」とか「ヨコから見たふたつのビスケットの形が,レディらしいふっくらした唇に似ているから」など,諸説あるようです。
柔らかくしたバターにアーモンド粉末と砂糖と小麦粉をすり混ぜたらクルクル丸めて,オーブンでこんがり焼き,ビスケットを作る。ふたつのビスケットに溶かしたチョコレートをはさんでひとつに合体!味の決め手はたっぷり加える皮つきのままのアーモンド。
(池田律子著「イタリアのおいしい旅」より引用)
この本によると,トルトーナのバーチ・ディ・ダーマはアーモンド粉末をたっぷり使っているため,他所のバーチ・ディ・ダーマよりも香ばしくてサクサク感に溢れているのだとか。ぜひ一度食べてみたいものです。
ところでリゾート地が多いことで知られる西リヴィエラの中でも,高級リゾート地として有名なアラッシオ(Alassio)には,バーチ・ディ・アラッシオ(Baci di Alassio)というお菓子があるとのこと。いったい上述したバーチ・ディ・ダーマとはどう違うんでしょうか?食べ物に対する好奇心が人一倍強いばけらったは興味津々。アラッシオに行く機会があればぜひとも味わってみたいと思っていたので,アラッシオに着くなりお菓子屋を探して街中をキョロキョロし始めました。ところがオフシーズンだったので閉まっている店も多く,なかなか見つからなかったのです。結局夕方近くまで見つけることができず,半ば諦め出した頃,ようやく1軒のお菓子屋さんに遭遇!こうなったら是が非でもミッションを遂行せねば…と,やおら使命感に燃えるばけらった。脇目も振らずズンズンとごった返している店内に入って行き,ひたすら順番を待った挙句,なんとか無事に目的のブツをゲットしました。やったぁ~!v(^ ^)v
外見はバーチ・ディ・ダーマとそっくりですが,色は若干濃いでしょうか?2つのビスケットの間にはクリームがたっぷりと挟まっています。さて,肝心のお味の方ですが,アーモンドの味ではなくてノッチョーラ(ヘーゼルナッツ)の味がしました。どうやらチョコレートにヘーゼルナッツが入っている模様です。そしてビスケットには(ヘーゼルナッツの風味を生かすためか),アーモンド粉末はあまり使われていないようで,わりとしっかりとした食感でした。もしかしたらビスケットの方にもアーモンド粉の代わりに,ヘーゼルナッツ粉が使われていたかもしれません。う~ん,なるほど…。
それにしてもアラッシオの他に「バーチ・ディ・○○」という“ご当地バーチ”があるんでしょうか?日本ではお饅頭やお団子などのお菓子のバリエーションは全国各地でありますから,可能性はありますよね。イタリア各地に“ご当地バーチ”があったら面白いだろうなあ…と思ったばけらったでした(くだらない感想でスミマセン)。
最後にアラッシオの町について少しだけ。西リヴィエラの海岸は岩場になっているところが多いのですが,アラッシオの海辺は珍しく砂浜です。サラサラとした細かい白砂は足裏に優しく,浜辺を歩いていても疲れません。そして街中にはなぜかモダンアート(オブジェ)がたくさんあり,ムレット(Muretto)には有名人のサイン入りのタイルがズラリと並んでいます。このタイルの図柄がそれぞれとてもユニークで,サインをした人のキャラクターが色濃く出ているんです。ですから思わず歩みを止めて一枚一枚じっくりと見入ってしまうんですよ。それからPALMAという評判の高いレストランもあるので,この界隈のおいしい魚介類も堪能できると思います(ちなみに11月は一ヶ月間ずっとclosedで,残念ながら今回私達は行けませんでした。でもいつかリベンジしたいと思っています)。アラッシオは日本ではあまり知られていませんが,ゆっくりと散策するにはピッタリの(それほど大きくない)町です。でもシーズン中はもっと賑やかで,また違った雰囲気が味わえるのでしょうね。


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