2005.01.22

ばけらった漫遊記(10)~Baci di Alassio~

 今日は久々に「漫遊記」をお届けしたいと思います(もうちょっと続きます。いつまでもしつこくてゴメンナサイ!)。今回はイタリアのお菓子についてです。

 イタリアでよく見かけるお菓子にバーチ・ディ・ダーマ(Baci di Dama)という焼き菓子があります。池田律子さんの「イタリアのおいしい旅」という本によると,このお菓子は今から150年ほど前にピエモンテ州南部のトルトーナ(Tortona)という町で誕生したとのこと。バーチ・ディ・ダーマ(Baci di Dama)とは「貴婦人のキス」という意味。とってもエレガントな名前ですね。名前の由来としては「若い菓子職人が身分違いのレディとのbacio(キス)を想像して作った」とか「ヨコから見たふたつのビスケットの形が,レディらしいふっくらした唇に似ているから」など,諸説あるようです。

 柔らかくしたバターにアーモンド粉末と砂糖と小麦粉をすり混ぜたらクルクル丸めて,オーブンでこんがり焼き,ビスケットを作る。ふたつのビスケットに溶かしたチョコレートをはさんでひとつに合体!味の決め手はたっぷり加える皮つきのままのアーモンド。
(池田律子著「イタリアのおいしい旅」より引用)

 この本によると,トルトーナのバーチ・ディ・ダーマはアーモンド粉末をたっぷり使っているため,他所のバーチ・ディ・ダーマよりも香ばしくてサクサク感に溢れているのだとか。ぜひ一度食べてみたいものです。

alassio ところでリゾート地が多いことで知られる西リヴィエラの中でも,高級リゾート地として有名なアラッシオ(Alassio)には,バーチ・ディ・アラッシオ(Baci di Alassio)というお菓子があるとのこと。いったい上述したバーチ・ディ・ダーマとはどう違うんでしょうか?食べ物に対する好奇心が人一倍強いばけらったは興味津々。アラッシオに行く機会があればぜひとも味わってみたいと思っていたので,アラッシオに着くなりお菓子屋を探して街中をキョロキョロし始めました。ところがオフシーズンだったので閉まっている店も多く,なかなか見つからなかったのです。結局夕方近くまで見つけることができず,半ば諦め出した頃,ようやく1軒のお菓子屋さんに遭遇!こうなったら是が非でもミッションを遂行せねば…と,やおら使命感に燃えるばけらった。脇目も振らずズンズンとごった返している店内に入って行き,ひたすら順番を待った挙句,なんとか無事に目的のブツをゲットしました。やったぁ~!v(^ ^)v

baci_di_alassio 外見はバーチ・ディ・ダーマとそっくりですが,色は若干濃いでしょうか?2つのビスケットの間にはクリームがたっぷりと挟まっています。さて,肝心のお味の方ですが,アーモンドの味ではなくてノッチョーラ(ヘーゼルナッツ)の味がしました。どうやらチョコレートにヘーゼルナッツが入っている模様です。そしてビスケットには(ヘーゼルナッツの風味を生かすためか),アーモンド粉末はあまり使われていないようで,わりとしっかりとした食感でした。もしかしたらビスケットの方にもアーモンド粉の代わりに,ヘーゼルナッツ粉が使われていたかもしれません。う~ん,なるほど…。

 それにしてもアラッシオの他に「バーチ・ディ・○○」という“ご当地バーチ”があるんでしょうか?日本ではお饅頭やお団子などのお菓子のバリエーションは全国各地でありますから,可能性はありますよね。イタリア各地に“ご当地バーチ”があったら面白いだろうなあ…と思ったばけらったでした(くだらない感想でスミマセン)。

muretto 最後にアラッシオの町について少しだけ。西リヴィエラの海岸は岩場になっているところが多いのですが,アラッシオの海辺は珍しく砂浜です。サラサラとした細かい白砂は足裏に優しく,浜辺を歩いていても疲れません。そして街中にはなぜかモダンアート(オブジェ)がたくさんあり,ムレット(Muretto)には有名人のサイン入りのタイルがズラリと並んでいます。このタイルの図柄がそれぞれとてもユニークで,サインをした人のキャラクターが色濃く出ているんです。ですから思わず歩みを止めて一枚一枚じっくりと見入ってしまうんですよ。それからPALMAという評判の高いレストランもあるので,この界隈のおいしい魚介類も堪能できると思います(ちなみに11月は一ヶ月間ずっとclosedで,残念ながら今回私達は行けませんでした。でもいつかリベンジしたいと思っています)。アラッシオは日本ではあまり知られていませんが,ゆっくりと散策するにはピッタリの(それほど大きくない)町です。でもシーズン中はもっと賑やかで,また違った雰囲気が味わえるのでしょうね。

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2005.01.06

ばけらった漫遊記(9)~サン・ピエール礼拝堂~

 年始早々,完徹しちめえました。あーあ,今年こそ,そういう生活から足を洗おうと密かに思ってたのに,いきなり挫折。悲しーい…。(T_T)

 さて,年が明けたにもかかわらず,まだまだ旅行ネタ,引っ張りま~す。(^^ゞ すみませんが,もうしばらくお付き合いください。今日は今回の旅行で一番インパクトがあった教会(礼拝堂)についてです。

chapelle_stpierre ニースからバスで10分足らずのところにヴィルフランシュ・シュル・メール(Villefranche-sur-Mer)という小さな港町があります(ここの写真も撮ってきたので,興味のある方はフォトアルバムをご覧くださいね)。今日,ご紹介するのは,この町のサン・ピエール礼拝堂(Chapelle St-Pierre)です。ここは1957年にジャン・コクトーが内装を手がけた礼拝堂です。 

 実を言うと,この礼拝堂にはあんまり期待していなくて,「せっかく来たんだから,一応見ておこうか」くらいの気持ちで訪ねたのです。海のそばにあるのですが,建物自体が非常に小さい上に,ファサードが教会っぽくないので,うっかりしていると通り過ぎてしまうかもしれません。

sp3sp4 ところが中に入ってみて,びっくり。聖ペテロにまつわるエピソードが大胆な構図と独特な配色によって壁面いっぱいに描かれています。建物の壁や店のシャッターなんかに,よくスプレーで悪戯書きがしてありますが,それに通ずるような雰囲気です。それなのに日常とは違う空気感を見事に創出している。特に印象的だったのは(ファサードにも使用している)目のモチーフを,内部にも随所に装飾的に配していたこと。まるで「神の目はあらゆる所から全てを見ているのだ」と言おうとしているかのようでした。私は今回の旅行までコクトーの美術作品に触れたことがほとんどなかったのですが,この教会を見て,彼の独創性に驚嘆しました。

 内部は撮影禁止だったので,買ってきた絵葉書をデジカメで撮ってみました(写真をクリックすると,拡大できます)が,雰囲気は伝わるでしょうか?下記のサイトもご参照ください。
http://www.wayoutweddings.com/villefra.htm
http://www.architecture2001.com/villefranche/cocteau.htm

 この礼拝堂ほど奇抜なデザインは他では見かけませんでしたが,ニースにはモダンアートのような祭壇を設えた教会があって,やっぱりフランス人は進取の気象に富んでいるなと感じました。イタリアでも時々新しい教会を見かけますが,そのほとんどはクラシックなスタイルを踏襲しています。こうした点においてはイタリア人の方がコンサヴァティヴなのかもしれません。ローマ法王のお膝元なので,教会に関しては“冒険”がしにくいのかもしれませんが…。

 でも,教会美術(建築)は「誰も見たことがないような素晴らしいものを作ろう」という,ある種の虚栄心から発達してきたのではないでしょうか。これは他の芸術にも共通することだと思いますが,伝統を重んじることは大切だけど,守りの姿勢に入ってしまうと,たちまち生命感が失われて,古臭くなってしまう。継承していく部分と新たに創出していく部分の両方がうまく噛み合った時に,その芸術は時代のニーズに応えられるものとなるのではないでしょうか。

 話がズレてしまいましたが,(中東とは異なり)人々の生活において,宗教の果たす役割が急速に減少しているヨーロッパでキリスト教建築&美術は今後どんな運命を辿っていくのでしょうか?過去の文化遺産になり果ててしまうのでしょうか? これは決して他所の話ではなく,日本の仏教や神道の建築&美術にも当てはまることです。

 コクトーが20世紀半ばに作ったちっぽけな宗教的な空間に身を置きながら,そんなことがふと気になったばけらったでした。

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2004.12.25

ばけらった漫遊記(8)~Joel Durandのチョコレート~

 帰国してから,もう1か月以上が経ってしまいました。早過ぎる…。でも,「漫遊記」はもうしばらく続けますので,よろしくお付き合いくださいませ。今日は南仏で出会ったステキなチョコレートのお話をしたいと思います。

 ニースからバスで約1時間の所にサン・ポール・ド・ヴァンス(St. Paul de Vence)という中世の佇まいを残す小さな村があります。この村に訪れた第一のお目当ては,中心部から少し離れたところにあるマーグ財団美術館(Fondation Maeght)という美術館でした。開館時(1964年)にはフランスで2番目にオープンした現代美術館だったそうで,フランスでは珍しい個人の財団が運営する美術館です。ミロやシャガール,ジャコメッティなどのコレクションが充実しており,特に庭にあるミロのオブジェは楽しさいっぱい。午前中はこの美術館を見学し,その後,城壁に囲まれた中心部まで歩いて行きました。当初は昼食を食べた後,バスでヴァンス(Vence)という村まで行くつもりだったのですが,この村の雰囲気がとても気に入ったので,予定を変更して,午後はここで過ごすことにしたのです(この村の写真はたくさん撮ってきたので,よろしければフォトアルバムの方もご覧くださいね)。

 ところがこの日はお天気が不安定で,夕方になると,雨が降り始めました。そこでそろそろ帰ろうかと,城壁の外へと歩いていく途中,1人の女の子がホットチョコレートの入った紙コップを持って,店から出てきたのです。一緒にいたぶんぶんがそのホットチョコレートが妙に気になったようで,「(その店に)入ってもいい?」と私に尋ねます。私もホットチョコレートは大好物(あのトロリとした食感,ココアとは別物ですよね)なので,「もちろん♪」と言って,早速2人して店内に入っていきました。

joel_durand そのお店はモダンな雰囲気のお菓子屋さんでした。店内を一通り見渡した後に,カウンターを覗くと,中には2センチ角ほどの小さなチョコレートがたくさん並べられていて,その1つ1つにAからZまでのアルファベットや,クエスチョン・マークやカンマなどの符号が付いているのに気づきました。店員さんの説明によると,Aはココア70%のブラックチョコレート,Bはアニス,Cはキャラメル…とそれぞれ風味が違っているのだそうです。A~Zの26種類は定番で,クエスチョン・マークなどの6種類の符号は季節のフレーバーだとか。チョコレートにいろいろな風味付けがしてあるのは珍しくありませんが,ラベンダーやローズマリー,バイオレット,タイムなどのフレーバーがいかにも南仏らしくて魅力的です。そのほかジャスミンティーやカルダモンなどのアジアンなフレーバーにも好奇心をかき立てられて…(フレーバーのラインナップはこちらで確認できます)。

 店員さんは私達にティラミス風味のチョコレートを試食させてくれました。食べてみると確かにティラミスの風味が口内でフワッと立ちのぼります。こんなチョコレート,食べたことな~い!…というわけで,思わず1つずつ(計32個)買ってしまいました。(^^ゞ

chocolate 帰って来て調べてみたところ,この店はサン・レミ・ド・プロヴァンスのチョコレート屋の支店で,プロヴァンスで最近一番人気のチョコレート屋なのだとか。そしてJoel Durand氏はフランスのショコラティエのトップ10に入るほどの実力者のようです。残念ながらお店のHPは見つからなかったのですが,店内には日本語のリーフレットも用意してあり,日本からファックスで注文すれば,2日以内に発送してくれるそうなので,興味のある方はオーダーしてみてはいかがでしょうか?きっと新たなチョコレートの世界に邂逅できると思いますよ。

 Joel Durandのチョコレートに関連する写真がこちらにありましたので,ご参考まで。

Joel Durand
3, boulevard Victor-Hugo 13210 Saint Remy de Provence
TEL 04 90 92 38 25
FAX 04 32 60 00 68

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2004.12.17

ばけらった漫遊記(7)~ニースの美術館巡り~

 久々の「漫遊記」となってしまいました。今回はニースで訪れた美術館についてです。美術館の内部は写真撮影禁止なので,館内の写真は1枚もないのですが,せめて外観だけでも撮ってくればよかったなと後悔しているばけらったです。そのため,今回は文字ばっかりでイメージしにくいかもしれませんが,各美術館のリンクを貼っておきますので,そちらをご覧くださいね。

 ニースでは毎月第1日曜日と第3日曜日に美術館の入場料が無料になります(羨ましいですね。東京都もそういう気の利いたことをしてもいいのでは?)。私達がニースに到着した翌々日がたまたま第1日曜日だったので,この日はがんばって3つの美術館を巡りました。

 まず午前中はマティス美術館(Musee Matisse)。マティスは1917年にニースに居を移し,それから晩年に至るまで(アトリエは転々と移りましたが)この地を離れることはありませんでした。そしてマティス本人と遺族から多くの作品がニース市に寄贈され,それを展示するための美術館が1964年にシミエ地区に開館されました。シミエ地区は,旧市街からバスで15~20分ほど離れた高台(高級住宅街のようです)にあり,マティスが最晩年を過ごした地です。ここはローマ時代に栄えたところで,美術館は円形闘技場などの遺跡のある公園の中にあります。

 この美術館では,私達がよく知っているマティスの作風とは全然違う初期の写実的な作品,絵画の中で使用された椅子や陶器などの実物が興味を引きました。またマティスの写真も展示されていて,画家の生活の一端が垣間見られたのも収穫でした。

 公園内のオリーブの木立の傍にあるベンチに座って,昼食(宿で作ったサンドウィッチ)を取ってから,バスでシャガール美術館に移動。 こちらも同じくシミエ地区にありますが,マティス美術館よりも旧市街に近いところに位置しています。この美術館,フランス語ではMusee National Message Biblique Marc Chagallと言い,その名が示すとおり,旧約聖書から題材を取った13枚の絵画を中心とした展示構成となっています。この連作はシャガールらしい色彩と詩情,そしてイマジネーションがキャンバスいっぱいに広がっていて,本当に見ごたえがありました。展示されている作品の数はあまり多くありませんが,コンサートホールのステンドグラスや,中庭の噴水の背後にあるモザイクも素晴らしかったです。

 最後に,旧市街のすぐ近くにあるニース近代・現代美術館(Musee d'Art Moderne et d'Art Conteporain)へ。アメリカの抽象表現主義やポップアートと,それに対するヨーロッパのアルテ・ポーヴェラ(arte povera)などのポップ・アートの流れを汲む作品,さらには一連の“梱包”作品で知られるクリストや,ごみを透明アクリルに封じ込めて永久化したアルマンなどの作品,そしてデュシャンやダダイズム,ジョン・ケージなどの影響を受けたニース派の作品など,多岐にわたる近現代絵画のツボを押さえたコレクションはなかなかのものでした。特にニース生まれのイヴ・クラインや,2001年に190もの作品をニース市に寄贈したニキ・ド・サンファルなどの作品が充実していました。また屋上や野外にもオブジェが飾られていて,戸外でもアートを楽しめるのも魅力的でした。

 1日でこれだけ見ると,さすがに体も頭も疲れましたが,ニースが多くの芸術家達を魅了し,現在も魅了し続けていることや,ニースがフランスにおいてパリと並ぶ近現代美術の一大拠点であることを体感でき,非常に有意義な1日でした。近現代美術の好きな方には,ニースを中心としたコートダジュールは本当にお奨めです。ニース近郊にも様々な美術館が点在していますから,1週間では廻りきれないほどです。芸術の都はパリだけではないですよ~!

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2004.12.03

ばけらった漫遊記(6)~ソッカとファリナータ~

 今回旅行したニースと,リグーリア(イタリアのジェノヴァを中心とした一帯)には,ひよこ豆を使った非常によく似たスナックがあります。どちらもひよこ豆の粉で作った生地を直径60cm~1mくらいの大きな鉄板で焼いたパンケーキ(クレープ?)のようなもので,注文に応じて1人前ずつにカットして売るのです。ニースではこれをソッカ(socca)と呼び,リグーリアではファリナータ(farinata)と呼んでいます。ひよこ豆が好きな私は,旅行前からこのスナックを食べることを楽しみにしていました。

 ニースの街中では,あちらこちらでソッカが売られていました。中には行列ができている店もあり,期待感は高まるばかり。そこで私達も到着した翌々日におやつがてらに食べてみたのですが,その期待は見事なまでに裏切られてしまったのです。もったりとしていて油っこく,しかもひよこ豆の風味がほとんど感じられず…。はっきり言って美味しくありませんでした。胡椒をかけてようやく食べる気になる程度。私は「ソッカって,こんなものなの???」と,とてもがっかりしてしまいました。私達が食べた店がたまたま美味しくなかっただけなのかもしれませんが…。

 こうしたソッカへの失望感がトラウマとなってしまったのか,ジェノヴァではファリナータを積極的に探そうとはしなかったのですが,ジェノヴァ滞在の最終日の夕方に,ファリナータを売っている小さな店を偶然見かけました。こうなるとやっぱり試食せずにはいられません。吸い込まれるようにその店に入っていき,その場で食べさせてもらったのですが,これが大当たりだったんです!ひよこ豆のほんのりとした甘い香りに,表面の香ばしさと内側のしっとり感。「やっと食べたかったものにめぐり逢えた!」と私は嬉しくなってしまいました(我ながら単純…)。

 この店はジェノヴァの伝統的なタルトやスナックを売っている店で,ひよこ豆の生地をフライドポテトのように細長く成形して揚げたものや,お米のタルト(torta di riso)パスクアリーナ(pasqualina,ビエトラ(bietola,ふだん草)やリコッタチーズ,ゆで卵などが入ったタルトで,もともと復活祭(Pasqua)の時期に食べていたことに由来する)などもありました。どれも素朴な郷土食だったので,ものすご~く興味をそそられたのですが,今回は泣く泣く断念し,次回への「継続案件」とすることにしました。

 そして帰国後,どうしてもあの味が忘れられなくて,「ファリナータ(ソッカ)もどき」を作ってみたのですが,意外と簡単にそれっぽいものを作ることができました!

PC030578-thumb

 ひよこ豆粉を水で溶き,小さじ1杯のオリーブオイルとひとつまみの塩を入れて緩めの生地を作り,少し多めのオリーブオイルを敷いたフライパンに5mmくらいの厚さに流し入れて,両面を焼き色がつくまでじっくりと弱火で焼くだけです。

 本来は釜(オーブン)で焼くところを,手抜きをしてフライパンで焼いたのですが,まずまずの仕上がりでした。現地には玉ねぎの薄切りやサルシッチャ(ソーセージ),早春にはしらすなどの具材が入ったファリナータもあるそうです(今回の旅行では残念ながら見かけなかったのですが)。具入りも美味しそうなので,近いうちに挑戦してみようと思っています。しばらくはファリナータ(ソッカ)もどき作りにハマりそうなばけらったです。


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2004.12.02

旅行の写真,アップしました!

 締め切りの合間をかいくぐって,旅行の写真の一部をアップしました。こちらでご覧になれます。

 本当は300枚以上撮ってきたのですが,容量的に43枚しかアップできなかったので,ニース滞在中のものから厳選してアップしました。残りの写真,どーしようかな?

 ところで,今日でココログ1周年だそうです!…ってことは,私は結構早くスタートした人間の1人ですね。でも途中で何回もストップしちゃったから,全然大したことはないけど。それにしても,この1年でブログってかなり認知されるようになりましたねぇ。しみじみ…。

 ここのところ,ちょっとバタバタしているため,ロクな記事がアップできていませんが,来週には落ち着く予定(?!)なので,しばらくご容赦くださいませ。

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2004.11.30

ばけらった漫遊記(5)~フランスのスーパーマーケット~

 先日,「ばけらったは市場を見て歩くのが大好き!」と書きましたが,スーパーマーケット(フランス語ではsupermarcherと言います)を覗くのも大好きです。ニースではCasinoMonoprixというスーパーマーケットのお世話になりました。日本でも有名なCarrefourは,看板は見かけたのですが,店舗には巡り会えませんでした。残念。

 スーパーも現地の人達の暮らしぶりがわかるので,とっても楽しいです。今回はイタリアが控えていたので,買い物は自制したのですが,フランスらしいものは少し購入しました。インスタントのスープが1.28ユーロ,マヨネーズ175gが0.97ユーロ,オーガニックのハーブティーが25ティーバック入りで2.94ユーロとか,そんな感じです。食料品は全般的に日本よりも安いですね。特にハーブティーやチーズ類の安さは羨ましい限りです。そうして今回,衝動買いしちゃったのがコレ。

PB060020-thumb Monster Munchというオバケの形をしたポテトスナックです。

 店頭で眼が合ってしまい,買わずにはいられませんでした。ばけらった,まさに「共食い」です。いひひひひっ…。味は一応「ハム・チーズ風味」となっていましたが,まずまずと言ったところ。でも,こういうスナックって,食べ始めると止まらなくなっちゃうんですよねー。

 PB070026-thumb
 中身はこんな感じ。

 今回はくだらない話題で,どうもすみませんでした。

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2004.11.28

ばけらった漫遊記(4)~サレヤ広場~

 朝食を取りがてら散策に出かけた際,旧市街のサレヤ広場では朝市が催されていました。活気のある朝市では野菜やハーブ類,花,お菓子,肉,魚,オリーブ,チーズ等々,食品を中心としたさまざまな商品が売られています。

PB060010.JPG

 ばけらったは市場を見て歩くのが大好き! 市場を見ていていると,現地の人々の日常生活が垣間見えてくるようで,なんだかワクワクしてきます。イタリアでは毎年のように市場を覗いていますが,フランスではだいぶ前にパリで見た以来,久しぶりです。今回,特に印象に残ったのはディスプレイのセンスの良さでした。

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唐辛子がこのように花束みたいに包装されて売られています。

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にんにくもカラフルなリボンで美しく束ねられています。使うのがもったいないみたい!

 こういうディスプレイはイタリアでは見たことがありません。フランスでは全土でこういう感じなのか,あるいはここだけが特別なのかはわかりません。でも,スーパーマーケットのお惣菜売り場のディスプレイも美しかったので,フランスではディスプレイに凝る傾向があるのかもしれません。こうしたディスプレイ,異邦人の私達には目新しくて「わぁーっ,ステキ♪」と思ってしまうのですが,この市場に通っている人達にとっては,ごく当たり前の,日常的な風景なのでしょうね。では彼らが日本の市場を見たら,いったいどんなふうに感じるのでしょうか? それはそれで新鮮なんでしょうか?

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2004.11.27

ばけらった漫遊記(3)~パン・バニャ~

 今回の旅行はオーストリア航空を利用したので,ウィーンで乗り継ぎだったのですが,ウィーンからニース行きの飛行機が大幅に遅れ,ウィーンの空港になんと6時間以上も留まる羽目に陥ってしまいました。ニースに到着したのは23:40頃。ホテルにはタクシーですぐに着いたのですが,長旅のおかげで,さすがのばけらったもヘトヘト。軽くシャワーを浴びると,ベッドへ直行し,瞬く間に深~い眠りへと落ちてゆきました。

 翌朝は結構早い時間にパッチリと眼が覚め,気分も爽快♪ さっそく街中の探索を兼ねて,朝食を食べに出かけることにしました。ところが海岸沿いや広場に面したカフェは,コンチネンタル・ブレックファストで8~10ユーロくらいします。「う~ん,なんかイマイチそそられないなぁ…」と思いながら歩を進めていくと,旧市街の細い路地でクレープ屋を発見! なんたって,おフランスですからね。朝からクレープもよろしかろうと思い,さっそく入ることにしました。
 
 メニューはデザートタイプの甘いクレープと,チーズやハムなどの入った塩味のクレープに大別されていました。どれも美味しそうで,さんざん悩んだ挙句にようやく決めて注文しようとすると,「クレープはまだやっていない」とのこと。ええーっ,それを先に言ってよ,おじさ~ん。トホホホホ……と思った瞬間のことです。ばけらったの視界は,直径15cmほどの大きな丸いパンでできたサンドウィッチがカウンターの上に並んでいるのを捉えたのでした。私はすかさずそのサンドウィッチを指差し,「それをください」と頼みました。そうして運ばれてきたのがコレです!
 
breakfast トマトにゆで卵,オリーブ,アンチョビー,ラディッシュ等々,いわゆる「ニース風サラダ」が挟んであるサンドウィッチです。そして決め手はバジリコ・ソース。これがなんとも南仏っぽい香りを醸していました。さらにオリーブオイルをかけると,ますます風味豊かに。

 これがニースで最初に食べたものだったのですが,のっけから南仏らしい味に出逢えて大満足でした♪ このサンドウィッチが3.9ユーロで,コーヒーが2.5ユーロ。つまらないコンチネンタル・ブレックファストなんかに手を出さないで本当によかったとつくづく思ったばけらったでした。部屋に戻ってガイドブックを見たところ,このサンドウィッチはパン・バニャ(Pan-bagna)というニースの名物だったのです。

 こうしてニースの食の旅は,幸先のよいスタートを切ることができたのでした。めでたしめでたし。ここで教訓。「安くて美味いものにありつきたければ,路地に入れ」

La Banane
6 Rue de la Poissonnerie
06 03 18 61 40

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2004.11.25

ばけらった漫遊記(2)~ショッピングのコツ~

 今回の旅行では,ナラ・カミーチェ(NARA CAMICIE)でシャツを買いたいと思っていました。去年は最初の訪問地のナポリでショップを見かけたのですが,それ以降はずっとショップを見つけることができず,結局買えず仕舞いに終わってしまったので,今年はぜひともリベンジを…と心に誓っていたのです。

 まずはジェノヴァでショップを覗いてみたのですが,とても狭い店で,ピンと来るようなシャツが見当たらなかったので,そのまま撤退しました。そしてフィレンツェで再度トライ。こちらも狭い店で,店頭に飾られていたシャツはどれも気に入りませんでした。しかし,ここで諦めては去年の二の舞になってしまいます。そこで私はストライプのシャツを指しながら,「他の色はありませんか」と店員に尋ねてみました。

 するとその店員は「このタイプはこの色だけですが,ストライプのシャツなら他にもあります」と答えて,クローゼットの中から違ったタイプのストライプのシャツを数種類出してくれました。私はその中で一番気に入ったシャツを試着して,それを買うことにしました。そしてさらに「シンプルな白いシャツも欲しいのですが」と言うと,本当にシンプルな白のワイシャツを持ってきました。しかし,それはあまりにシンプルすぎたので「ほかには?」と尋ねると,7~8種類のシャツを次々とクローゼットから出してきました。私はその中から4枚を試着させてもらって,ナットクの1枚を選ぶことができたのです。こうして今年は店頭にはディスプレイされていなかった2枚のシャツをめでたくゲットして,見事リベンジを果たしたのでありました! もし,あのとき店員に尋ねなかったら,きっと今年もシャツを買わずに,すごすごと帰国したことだったでしょう。

 このようにイタリアでは店頭に展示している商品以外にも,多くの商品を揃えている店が結構あるようです。去年,Max&Co.に行った時も,店の奥からどんどん商品を持ってきながら,コーディネートの例をあれこれと説明してくれたので,「へえ,こんな商品もあったんだ」と何度も驚かされました。ですから,自分が欲しいもののイメージ(色やデザインなど)がある程度はっきりしている場合には,店員に伝えた方がお目当ての商品に出逢える確率が高くなるようです。「ぜひともゲットしたい!」という商品があるときは,試してみてくださいね。

 追記:ちなみにシャツは2枚で118ユーロ(49+69)でした。日本だと1着分かな。

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2004.11.23

ばけらった漫遊記(1)~エッセンシャルオイル~

 今日から不定期で今回の旅行について少しずつ書いていきたいと思います。初回のテーマはエッセンシャルオイル。なぜエッセンシャルオイルかというと,実は旅行前に手持ちのラベンダーのエッセンシャルオイルが残りわずかだったので,日本で調達していこうと思ったのです。しかし考えてみれば,エッセンシャルオイルは向こうが本場。今まで海外でエッセンシャルオイルを買おうなんて考えたことはなかったのですが,今回はせっかくなので現地でゲットすることにしました。

 さっそくニースで探索開始。ところが乾燥のハーブ類を扱っている店でも,意外とエッセンシャルオイルは置いていません。ようやく旧市街のハーブ店でエッセンシャルオイルを発見! でもラベンダーをはじめ,ローズマリー,ベルガモット,レモンなどのベーシックなものが十数種類あるのみ。ローズやフランキンセンスなどの日本では高価なオイルが安ければ,ぜひ買いたいと思っていたのですが,残念ながらそういうオイルはありませんでした。そしてフランス語がわからないので,何のオイルなのか判明できなかったものもいくつかあり……。日本のようにテスターが置かれていないので,香りを確かめることができません。しかしこの店では,florameというサン・レミ・ド・プロヴァンスのメーカーのオーガニックのオイルがあったので,ラベンダー(Lavande fine)のエッセンシャルオイル10mlを8.9ユーロでゲット。ちなみにオーガニックでないラベンダーのエッセンシャルオイル(他メーカー)は10mlで7.8ユーロでした。

 さらにニース郊外のサン・ポール・ド・ヴァンス(Saint Paul de Vence)の土産物屋で,Lavandinと書かれたエッセンシャルオイルを発見。これは20mlで4ユーロと激安です。お店の人は「ラベンダーだ」と言うのですが,どうしてこんなに安いの??? とにかくこれもゲットしました。日本に戻って調べたところ,Lavandinは真正ラベンダー(Lavande fine)と別種のラベンダーの混合種だそうです。効用や使い方はラベンダーとほぼ同じだそうですが,真正ラベンダーよりも丈夫で収穫量が多いため,石鹸などの生活雑貨にはLavandinがよく使われているとのこと。こちらのオイルはまだ開けていないので,開けてから詳細をご報告したいと思います。

 イタリアでも探してみたのですが,フランス以上に見つけにくかったです。ようやくフィレンツェの自然派化粧品を扱っている小さなお店で発見。この店ではERBA VITAというサンマリノのメーカーのオイルを置いていましたが,ここでもベーシックなオイルが十種類ほどあるだけでした。ラベンダーのオイルは10mlで6.5ユーロ。どうやらイタリアの方がフランスよりも若干安いようです。私はここでメリッサ(Melissa)のオイル10mlを,やはり6.5ユーロで購入しました。メリッサのオイルは初体験ですが,フローラルさとミントのような爽快感が混ざったような香りは私の好み。さっそく重宝しています。

 エッセンシャルオイルは,フランス語ではhuile essentielle,イタリア語ではolio essenzialeと言います。瓶物なので持ち運びには若干気を遣いますが,小さくてかさばらず,しかも値段は日本の半額もしくはそれ以下なので,興味のある人にとってはいいお土産になると思いますよ。

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2004.11.22

ただいま~!

 皆様,お久しぶりです。昨日,無事に帰国しました。
向こうは予想以上に暖かく,雨も1度夕方から降られただけでした。

 今回の旅行は海を眺める毎日でした。ニースは明るくて開放的。みんな親切で,外国人を見ると,たいてい英語で話しかけてくれるので,フランス語ができなくても全く問題ありませんでした(「フランス人は英語をしゃべらない」というのは,ニースに関して言えば全く当てはまりません)。シーズンオフでも,さすがに観光客は(日本人を含めて)かなりいました。しかし15分ほどバスで移動すれば,人気のない静かな砂浜を楽しむこともできます。ニースはバスの便が非常によくて,1時間程度でいろいろな所に出かけることができるのです。今回は1週間滞在したにもかかわらず,訪れることができなかった町や村がいくつもあり,すでにリベンジに燃えているばけらったなのでありました。

 一方,サンレモではフランス語で話しかけてくる人が結構いました。レストランのメニューも英語とフランス語が併記されている場合が多かったです。サンレモはフランス国境に近いので,フランス人がたくさんやってくるのでしょう。サンレモの海辺は,高級ホテルがズラリと並ぶニースの海岸沿いに比べると,ずっと雑然としていて洗練味に欠けるのですが,そんな庶民的な雰囲気がいかにもイタリアぽくって,なぜかホッとしてしまうばけらったでした。

 ジェノヴァでは貴族のパラッツォ(宮殿)が林立する大通りに圧倒されました。実はジェノヴァに着いた日が月曜日で,お目当ての美術館などが軒並み休館日だったために,どうやって過ごそうかと心配していたのですが,「存在そのものが立派な美術品」と言った感じの大きな建築物がズラリと軒を連ねていて,その中庭や天井や壁に描かれた壮麗な絵を眺めながらふらふらと歩いているうちに,あっという間に半日が過ぎてしまいました。日本ではジェノヴァの観光情報が入手しにくいせいか,あまり人気がないようですが,港町,商業地,そして歴史的建造物…と様々な要素を持った面白い都市で,個人的にはとても気に入りました。今回は王宮の建物内に入れなかったし,行けなかったリストランテもいくつかあるので,絶対に再訪しようと思っています。

 そして,2年ぶりのフィレンツェ。今回は観光名所には1箇所も足を踏み入れず,主にチェントロ(中心部)から離れた場所を歩いていたために,観光客の全くいないフィレンツェを堪能できました。そして,もちろん山の幸も。生ポルチーニのサラダが美味しかった~♪

 旅行について書き始めると,膨大な量になってしまいそうなので,どうしようか思案しているばけらったです。何かいい方法はないかなぁ?

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2004.04.02

ばけらった,中華街を行く!

 3月17日,横浜駅近くの映画館で「ヴァイブレータ」を観たあとに中華街へ繰り出した! 久しぶりの中華街だ~♪ 2月に開通したばかりのみなとみらい線に初乗車。「横浜」から「元町・中華街駅」まではたったの5駅。中華街の特集記事(地下鉄のPR誌の切り抜き)を見ているうちに,あっという間に到着した。近未来的なデザインのおしゃれな駅だ。でも,改札を出てから,地下通路を延々と歩かされる。けっこう距離があるのね…。(-_-;)

 到着したのは3時半頃。平日にもかかわらず,けっこう賑わっていて活気がある。小腹が減っているせいで,道端で売っている肉まんなどについフラフラと引き寄せられてしまう。「いけない,いけない。まずはちょっと腹拵え」ということで,さっそく「山東」に行く。小さな路地にある,何の変哲もない狭い店だが,水餃子が有名らしい。そこで水餃子と小籠包を注文する。水餃子はふっくらとした大ぶりのものが10個盛られている。弾力のある肉厚の皮に,ジューシーなニラ入りの肉餡が絶妙のコンビネーションだ。そして最大の特長は,ココナッツやピーナッツ,小魚など8種類以上の素材を調合して作ったという特製のたれである。ナッツ類のほんのりとした甘さと香ばしさのあるたれは,生まれて初めて遭遇する味。これが水餃子によ~く合うのだ。いったい誰がこんなたれを考案したのだろうか?まいう~~っ♪( ^)o(^ ) 一方の小籠包はつるりとした薄皮に上品な肉餡とスープが入っている。水餃子と小籠包という似たような2品なのに,まったく異なる味わいで,大いに満足。今度来たら,水餃子のほかに別な料理も注文してみたいと思わせる大当たりの店だった。

 おなかが落ち着いたところで,再び徘徊開始。今回は「今までに飲んだことのない美味しい中国茶を見つける」という密かなミッション(?!)があった。烏龍茶やジャスミン茶,龍井茶,プーアール茶などは知っていても,それ以外のお茶についてはちっとも知らない。中国茶には1000以上もの種類があるらしいので,ぜひ新たなお茶に遭遇したいと思い,お茶屋さんなどを覗いてみたのだが,ラベルを見ていても,どれが自分の好みに合うのか全然わからない…。(@_@。 とりあえず「菊花八宝茶」というのを買った。これは緑茶に菊の花や,ナツメ,クコ,白キクラゲ,干しぶどうを加えたもので,同封されている氷砂糖を好みで溶かしながら飲むデザート茶だそうだ。見るからにカラダにやさしそうな感じがする。それから「柚子龍井茶」もゲット。これは龍井茶に柚子の皮を乾燥させて刻んだものが混ぜてあるお茶だ。

 面白そうな食材や雑貨などにフラフラと引き寄せられながら,メインストリートをぐるりとひと廻りしたところで,ちょっと早めの晩ごはんを食べに行くことにする。お目当ては「梅蘭」という店のオリジナルの焼きそばだ。あんかけ焼きそばは普通,焼いた麺の上にあんがかかっているが,ここの焼きそばは大きなまんじゅうのような形をしていて,こんがりと焦げ目をつけた麺であんを包み込んでいるのだ! 写真を見ると,バリッと焼かれた麺が香ばしそうで,ぜひこれを食べようということになった。店内に入ると,どのテーブルにもこの焼きそばが出ている。やっぱりみんなコレを目当てにこの店に来ているらしい。そのほかに青菜と鶏肉の煮物と酸辛湯もオーダーした。待望の焼きそばは,どうやら麺の焼き方が足りなかったようで,期待の高さにはちょっと及ばなかった。さっきの水餃子と小籠包がまだ消化しきれないのか,がんばったものの,完食できず,店を後にする。

 さらに月餅などの中華菓子を購入。今回の個人的なヒットはマンゴークッキー(芒果酥)とレモンクッキー(檸檬酥)だった。クッキーと言っても,厚さが3~4センチあり,マンゴーやレモンを乾燥させたものをあんにして,月餅の皮のようなもので包んだ一種の饅頭である。果実の酸味のせいか,中華菓子特有のヘビーさが軽減される感じだ。

 いいかげんに歩き疲れたこともあって,「清芳春」という中国茶を出すティーラウンジに行くことにした。ここでは自分の飲んだお茶が気に入れば,買って帰ることができる。メニューには約30種類のお茶がズラリと並んでいて,いずれも私の気をそそる。うーむ……。熟考の末,「マスカットのようなフルーティーな香り」というメニューのコメントに心惹かれて,「鳳凰単叢」を選んだ。これは青茶(半発酵茶)で,烏龍茶の一種なのだが,烏龍茶の多くが福建省産なのに対して,広東省のお茶なのだそうだ。そしてお友達のりとるは「貴妃茉莉花茶」という,名前からしていかにもエレガントそうなジャスミン茶を選んだ。
 お店の人がお茶の煎れ方についてていねいに説明してくれる。烏龍茶は1回軽く茶葉を洗う。その後,高温のお湯を入れて15秒程度蒸らす。ジャスミン茶は少し低い温度のお湯を使い,洗葉の必要はない。こちらも蒸らし時間は15秒程度。それ以上長い時間を蒸らすと,苦味が出てしまうのだそうだ。蒸らし終えたら,アクを取り,お茶はすべて急須から別の器に移しておく。そして急須の蓋は開けておくこと。2煎目,3煎目…と回を重ねるごとに蒸らす時間は徐々に長くしていく。へえ,へえ,へえ,へえ……。

 「鳳凰単叢」は確かにマスカットのようなフルーティーな香りがパーッと広がる。こんな香りのする中国茶は初めてだ!これはあくまでも自然の香りで,人工的につけたものではないとのこと。一口飲んだ時点ですっかり気に入ってしまい,これを買って帰ることにした(1000円/50g)。「貴妃茉莉花茶」もとても香りが高く,しっかりとした味わいだ。

 お茶受けはドライマンゴーと干し梅。干し梅の味に深みがあって美味しい。お店の人にそう伝えると,これは中国から特別に取り寄せているもので,売店で売っているものとは別物とのこと。「わざわざこれをお求めにこられるお客様もいらっしゃいます」と言うので,私達も分けてもらうことにした。 v(^_^)v

 デザートにも美味しそうなものがずらりと並び,どれにしようかかなり迷ったが,結局「ミニ揚げ饅頭のミルクソースかけ」と「ココナッツババロア」と「杏仁豆腐とマンゴープリンのデザート」の3つにした。いずれも上品な甘さで,お茶とよく合う。香り高いお茶に美味しいデザート。中華街の締めくくりに,優雅なひとときを満喫した。

 盛りだくさんの中華街探訪だったが,帰宅後にもさらに楽しみがあるのがいいところ。購入したお茶をさっそく飲んでみる。「菊花八宝茶」はほんのりとした香りのやさしい味わいで,かなり気に入った。しかし「柚子龍井茶」は,柚子の香りが今ひとつ弱い。だが仮に強くても,龍井茶の風味とはマッチしないような気がする。それにしても中華街って,やっぱり楽しい。今回購入したお茶がなくなりかける頃に,また遊びに行きたいな。

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